ワンコ君が唯の店員と成ってしまった話
……あ、私の心の中でというか、あくまで比喩としてね。
ワンコ君って誰? という人は別記事の「登場人物紹介」を読むか頑張って私のTwitterのアカウントを遡ってください。
それが面倒臭いという人の為に今北産業で説明すると
「3年程前に前の職場で知り合って」
「なんやかんやで1年くらい同棲(というか私が居候してた)した後」
「実家に引越すからもう一緒に暮らせないと言い放った可哀想な友人」
です。はい。
結局数日実家に帰っていただけで引越しの話は流れてるらしいんですけどね。
まあそれは兎も角、そんな彼の話。
今北産業の3つ目に関しては仕方ないと自分の中では折り合いをつけてはいるんですよ。そりゃあ直後は諦めと同時に凄い傷付いたし悲しんだり怒ったりしましたけど、普通に考えてワンコ君は当然のことをしたまでですしお寿司。
完全に私に非があるのはその時からわかっていたので一切彼を責めませんしこれからもする気はないです(流石にTwitterで愚痴るくらいはしたけど)
なのでこの前会った時も以前と変わらない態度でいてくれたので私もなるべく同様の態度をしていたんです。
……この書き方で察せるかも知れませんが、そうです。私の中で明らかに彼に対する何かが欠如してしまったんです。
別に嫌いになったとかではないんです、本当に。
ただ、ずっと頭の片隅に「この人何してるんだろう」という考えがあったんです。以前と変わらぬ態度をしてくる彼に、ずっと。
そして先程、ふと思ったんです。「ワンコ君と何を話したか、全然思い出せない」と。
お前最近はずっとその日の出来事全部忘れようとしてるじゃないかとツッコミたくなるんですけど、ちょっと違うんですよ。
思い出そうとすれば思い出せるんです、大抵のことは。だって仕事のことを本気で忘れたら大変じゃないですか。だから必要になったら思い出すだけにして、他の時は一切思い出さないようにしてるんです。それが私の忘れるという努力なんです。
仕事のこと、職場の人達との会話内容等の自己分析や成長に必要で大切なものは嫌でも思い出せるんです。
──必要で大切なものは。
そこで嗚呼そうか、とわかっちゃったんです。
私の中でワンコ君はコンビニの店員くらいの存在に成ったんだなと。
別に嫌ってる訳じゃないし、寧ろ「頑張れ青年!」とか「あの店員さん可愛いな」とか思う時があるくらい。だけど他人に対して平等にある嫌悪感と不信感は勿論ある訳だから会いたいと求めることもないし、寧ろ会いたくないと思う時すらある。
だけど用事があるから関わらない訳にはいかない。
(ワンコ君の場合はまだ彼の家に色々と置いてあるからそれを取りに行かなきゃいけないんですよね)
そういう存在になっちゃったんだと思いました。
これだと前半の「この人何してるんだろう」にも納得がいくんですよね。
だってコンビニの店員さんがいきなり仲良さげに世間話し始めたらそう思うじゃないですか。そして同時に「こういう人なのか」とも思って適当に合わせますよね。店員という枠を越えてくるような嫌なことをしてきたなら拒否れば良いだけですし。
(現に彼との行為は断ってるし)
だからもう、私にとって彼は唯のコンビニ店員であり、もう友人ではないんですよね。
用事さえ済んでしまえば、または彼のお家というコンビニが潰れて無くなってしまえば自然と彼と関わることはなくなることでしょう。どうでも良い存在なのだから。
まあそれは大した問題じゃないです。
彼も離れてるから以前と同じ態度でいられるだけで近付いたらまた突き放すのは目に見えていますし。
そして彼もまた、用事が終われば私と関わらなくなるのでしょう。私という存在も唯のコンビニに来た客でしかないのだから。