悟ったような面するブログ

無い脳味噌と知識で垂れ流している。

新しいバイトの始まり

※前回の記事の続きです

 

 

 翌日、再びB店へとやってきた私。

「失礼しまーす……」

 未だ不慣れさを感じながら扉を開けると本当に昨日とは別のボーイさん(店長より偉い人らしい)が出迎えてくれた。女の子(可愛い)も1人、既に待機していた。

 

 余談だけど昨日いたボーイさんがB店の店長らしい。嘘でしょ。

 しかもA店の店長より年上らしい。嘘でしょ(失礼)

 

 

 結果として、3時間半仕事体験を行った。

 何故3時間でも4時間でもない中途半端な時間かというと、簡単に言えば滅茶苦茶飲まされたからである。

 

 お客さんと一緒に飲んで駄弁る仕事なだけあって、多少飲まされることもあるというのは覚悟していた。

 しかしA店もB店も(というか大体のガールズバーは)お酒が飲めない子にも配慮してくれている。

 

 従業員用の飲み物に "フェイク"というものがあるらしい。その名の通り、お酒のフェイクだ。

 緑茶ハイを頼まれれば「緑茶」と「水」、レモンサワーを頼まれれば「レモンシロップ」と「炭酸水」といったように、お客さんにバレないようアルコール回避ドリンクを作るのだ。

 ただ、シャンパン等の直接瓶の中身を共有するような物はフェイクが出来ないので注意が必要である(A店では一口二口だけ頼まれて飲んだ)

 

 そんな訳で当然、A店でもB店でもフェイクを用意してくれたし、自分も作った。

 

 ……ところが。

 

「ショット飲んだことないならコカレロにしとこっか」

「え。あ、はい」

 先にいた女の子にそう勧められて頷くしかなかった。可愛い先輩からの指示とお客さんが目の前にいる手前、「いや無理です」なんて言えるわけがない。

 気が付けば目の前には緑と薄黄色の二層の液体が入ったショットグラスが置かれていた。

 

 ──こんなことになったのはB店のある特徴があったからだ。

 ある特徴というのは、店内に多数の娯楽が備えられていることである。スナックやバーにありそうなやつはあるといった感じ。この娯楽設備を利用すれば会話が途切れて間が持たなくなっても何とかなるし、ゲームの勝敗によってお酒を追加注文させることも出来る。

 

 ……この後者のせいでこんなことになった訳だ。

 まあ、何回も勝負して今まで負けを回避出来ていただけ凄いのだが。

 

「コカレロ初めてだっけ。ちょっと上の液舐めてみて」

「は、はい」

 言われるがまま緑の液体を少し舐めてみる。焼酎やテキーラ程キツい匂いも味もしないが美味しいというわけでもない。

「……大丈夫そう?」

 ──コンマ1秒程考え、私は笑顔を作った。

「大丈夫です!」

 だから断れる訳がない。飲むという道しか私には残されてないのだ。そう腹を決めて私は体に悪そうな二層の液体を一気に喉奥へと流し込んだ。

「……本当に飲みやすいですね?」

「だよねー!」

 そう盛り上がる先輩は既にコカレロを3杯は飲んでいた。

 もしかしたらあの緑はメロンシロップなのかも知れない。

 そんな風に思えたのはほんの数分程だった。

 

 いつもの酩酊状態が訪れた。足取りが悪くなる、血液の巡回を感じる、眠い。ふと見た腕が赤かったことから相当の酔いがまわっているのだと理解した。

 「ガチ(の酒)じゃねえか!」と心の中で突っ込んだ。ちなみにコカレロのアルコール度数は29度。ほろ酔い1缶で寝てる私が飲んで良い代物じゃない。

 

 ──嗚呼もう、どうにでもなれ。

 早々に諦めがついた私はお酒の酔いじゃ変わらないテンションを無理矢理上げた。

 

 結果として私はコカレロを4,5杯、テキーラショットを1杯飲み、先輩はその倍を飲んだ。

 滅茶苦茶眠かったし足取りもふらふらと危うかったが何とか理性と根性で耐えた。偉い。先輩の方はもう完全に出来上がっていた。

 

 そんな私達を見兼ねたのか、ボーイさんが30分早めに仕事体験を切り上げてくれた。「初日からごめんね」「いつもはあんなじゃないんだけど」と何か凄い謝られた。

 いつの間に来ていたもう1人の先輩(可愛い)には「別にフェイクで良かったのに〜」と気を使われた。フェイク出来たんかい。

 

 

 とにかく、こうして何とかB店の仕事体験も無事(?)終えることが出来た。

 

 

 こっちでのお給料は8700円(バックが2600円)+チップ(なんてのが本当にあるのね)1000円で合計9700円と派遣やカラオケバイトの日給を悠々と超える金額となった。

 

 これが決定打となり、店長に怯えつつもB店で働くことにした私。

(店長の催促LINEに反射的に既読付けてしまった焦りでOKしたのがデカいけど)

 

 

 バイトとして本格的に働き始めた結果、今のところは特に大きなストレスもなく何とかやっている。

 

 というか可愛い女の子と飲み物片手に駄弁るという状況が癒しとなって多少のストレスが秒で浄化されている始末だ。正に「可愛いは正義」である。

 

 これなら短期でやる分には充分問題ないだろう。

 ……店側に問題がなければの話だが。

 

 

 そんなこんなで始まったガールズバーでのバイト。

 

 予定では大体3ヶ月くらいは続けるつもりです。

 週3日で働いて、週3日のカラオケバイトを少しずつ減らしていって、そちらを辞めた際には週4日か週5日で働こうと思っています。

 

 

 良かったら来てね(絶対場所教えないけど)

 来たら私指名してね(絶対場所教えないけど)

 そして沢山飲んでね(絶対場所教えないけど)