悟ったような面するブログ

無い脳味噌と知識で垂れ流している。

子供デブは子供の怠慢じゃない

始めに言うが、別にデブを擁護したいわけじゃない。一概には言えないが本当に怠慢で痩せられないデブもいるのも事実だ。
だからと言って子供(未成年)のデブを怠慢だと言うのはちょっと待ってほしいというだけの話である。


子供の頃、少なくても学年に1人くらいは太ってる子がいたことだろう。
「食べるのが好き」「運動するのが嫌い」「痩せられない、もしくは太りやすい体質」 と様々な理由が想像出来るなか、考えてほしい。

「そもそもこの子の食事担当は誰だ?」と。

特殊な例でもない限り、その答えは親や祖父母などの身近な大人といったところだ。小さい子に毎日自身の食事を全て任せる人は早々いないだろう。(いたとしたらそれは紛うことなき育児放棄である)


まず一般的に大人はとにかく子供に食べさせまくる。
子供が望めば(異常な程じゃない限り)おかわりを許し、少ない量で手を止めるならば本気で心配をするものだ。そして食べられそうならもっと食べなさいと勧めてくる。

つまり大人は(トレーナーや栄養士でもない限り)子供に食の悦びやバランスのとれた食事を与えると共に必要外のカロリーを与え、食事制限を全力で邪魔しにくる存在なのだ。悪気がないのが更に厄介である。
運動量が半端ではない子供や元々痩せやすい体質の子供にとっては有難いだけで何も問題はない。しかし、そうではない子供にとっては家畜を太らせてる様なものであり、結果的にそういった子が主に子供デブとなっているのである。

そして一般的な家庭では運動を強制しない。毎週末にはキャッチボールしてるなんて家庭も珍しいくらいだ。
運動したい子は運動をし、そうではない子は一切体を動かさない。それは良いことなのだが、裏を返すと悪い意味での手助けとなってしまっている。

子供は子供なりに精一杯生きているうちに太らされているのだ。しかも育ての親によって。
そして痩せる為には子供にとって大きいストレスと戦うこととなる。

まず門限までの限られた時間の中、好きなことをやる時間を削って嫌いな運動を無理矢理やることになる。早朝や深夜のランニングも許されない。器具を買うことやジムに通うことも難しいだろう。
家に帰れば食の誘惑もとい強制がやってくる。痩せたいからと野菜ばかり食べたり量を減らそうものなら親から「小さいうちからダイエットなんて」と怒られる始末だ。

勿論、上手いこと痩せられる子供もいる。だが皆が皆こう上手くいくだろうか。
子供ながらに早々に自身の体型に自覚を持ち、好きなことを我慢し嫌いな運動を続け、親に理解してもらい、食べたい物も我慢する。時には痩せる為に親に金銭的援助や直接的援助を頼み込む。
皆が皆、子供のうちからここまで出来るのだろうか。
危ない、健康に悪い、お金が無い。そういった理由でダイエットさせてくれなかったから子供デブと化してしまった人もいるんじゃないのか(というか少数いた)


そうして中学生、高校生、大学生となったデブを一概に怠慢と決めつけられるのだろうか。

デブを怠慢だと言って嫌悪する気持ちもわからなくもない。最初に書いた通り、本当に怠慢なデブもいる。
けれど百歩譲って未成年者のデブに怠慢といった責任を負わせないでやってほしい。

脅されて罪を犯してしまった人に情状酌量を考える様に、例え「デブ」というものに罪があったとしても太らされた人と本当に怠慢で太った人を同じ扱いをするのはどうかと思うのだ。

せめて太らせてくる者から解放され、真の「大人」になるまで、責めるのは待ってほしい。
自由に動けるようになった後で「痩せない」のなら怠慢だの何だのと言って嫌悪したけりゃ嫌悪すれば良い。


協力する気も解決する気もないのなら特に。
「私は痩せられたんだから出来ない皆は怠慢だ」と決めつけないでやってほしいし、私もそうしないように気を付けたい。